紅白歌合戦もブログも誰かに見てもらうために作っているのだから、見てもらいたいのは当たり前だ。せっかく作っているのに誰にも見てもらえなかったら悲しいだろう。それはわかる。
だが「見てもらうためには自分自身の主義主張を曲げることを厭わない」というのは主客逆転しているような違和感を感じる。ブログを書くことが自分自身の嗜好だったはずなのに、アクセス数を増やすためなら興味を持っていなくても検索されやすいキーワードで記事を書く……となったら、もう誰のためにブログをやっているんだかわからない。同じことが紅白歌合戦にも言えるのではないか。
NHKは視聴率に汲々とする必要がない。視聴者から受信料を取っているから、スポンサーの意向を気にしなくていいのだ。もちろん独善的な番組を作っていいというのではないが、番組作りは民放各局と違っているべきだ。
となれば、グループ魂の選出やSMAP/ドリカムのトリなど中途半端な視聴率対策は効果がないどころか逆効果だと思う。なんでそんなに視聴率が欲しいんだ。だったら氷川きよし以外の「売れてない演歌」は全部やめてしまえ。年間セールスにしたがって出場者を選び、ヒットパレード2005(我ながらダサいネーミング……)にすればいいだろう。紅白歌合戦に求められているものは何なのかを考えるべきだ。若者層に迎合しようとして年配層にソッポを向かれ、しかも若者にも振り返ってもらえないような改革は失敗に終わるんじゃないかな。
自分が「これでいい」と思うことをやり続けるというのは難しいんですね。どうしても他人の評価が気になってしまう。とりあえず紅白はトラディショナルなスタイルに戻した方がいいと思う。マンネリだっていいじゃないの。